JXTGホールディングスは3月27日、農作物の自動収穫ロボット開発に取り組むベンチャー企業のAGRIST(宮崎県新富町)に出資したと発表した。ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)と組み合わせ、再生可能エネルギーの普及と農業の課題解決を両立させるモデルの構築を目指す。
AGRISTが開発する農作物収穫ロボットのプロトタイプ
(出所:AGRIST)
100%投資子会社のJXTGイノベーションパートナーズ合同会社を通じて、AGRISTに1億円を出資する(出資比率は非公表)。今後、両社共同で実行計画を策定し、2020年夏をめどに設備の開発・実証を行っていく。
AGRISTは、農業従事者の高齢化や人手不足に伴う地方の衰退といった問題の解決を目指して、2019年10月に設立した。農作物収穫ロボットは、AIと画像認識技術を活用して果実を認識して収穫するもので、将来的には病気や不良の予知も実現するという。
JXTGホールディングスは、2019年8月にソーラーシェアリングのコンサルティングから建設・運営まで手掛けるアグリツリー(福岡県那珂川市)に約500万円を出資し、各地でソーラーシェアリングの導入に向けて検討を進めている。
今回のAGRISTとの協業により、発電と農業を組み合わせることで、2019年5月に発表した「2040年JXTGグループ長期ビジョン」で掲げた目標のひとつ「低炭素・循環型社会への貢献」に向けて積極的に取り組んでいくとしている。