ニュース
業界ニュース

ニュース

業界ニュース

ESR、横浜の物流施設に20MW規模の太陽光設置へ、自社データセンターへ供給も

ESR、横浜の物流施設に20MW規模の太陽光設置へ、自社データセンターへ供給も

2023-02-27


陸屋根架台


「ESR 横浜幸浦ディストリビューションセンター2(横浜幸浦DC2)」を竣工

(出所:ESR)


大型物流施設を展開するESR(東京都港区)は1月31日、横浜市に「ESR 横浜幸浦ディストリビューションセンター2(横浜幸浦DC2)」を竣工した。2月1日に発表した。屋根上に出力5MWものメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設する予定で、すでに隣接して稼働している「横浜幸浦DC1」の屋根上太陽光と合わせ、10MWのメガソーラーを2024年以降に着工し、完成後は自家消費する。

メガソーラー


テナント企業の作業者向けのラウンジ

(出所:ESR)


「横浜幸浦DC2」は、横浜市⾦沢区幸浦の海沿いに位置する工場跡地に建設した。「横浜幸浦DC1」と同規模で、敷地⾯積 約9万m2・延床⾯積 約19万6000m2の 4 階建てマルチテナント型物流施設になる。同社は「横浜幸浦 DC」 の全敷地約 33 万m2のうち、物流施設2棟を先⾏して開発し、「横浜幸浦 DC1」の南側に「横浜幸浦DC2」を建設した。

太陽光発電

テナント企業の作業者向けのフィットネスルーム(出所:ESR)

今後、隣接してさらに「横浜幸浦 DC3」「横浜幸浦 DC4」を同規模で建設し、屋根上には、それぞれ5MW規模の太陽光発電設備を設置する。4棟すべて完成すると、合計で20MWのメガソーラーとなり、1つの事業所にある太陽光発電所の規模としては、東京電力ホールディングスが川崎市の臨海地域で運営している合計出力20MWのメガソーラーと並び、神奈川県内で最大規模になると見られる。

 「横浜幸浦DC1」「横浜幸浦DC2」の屋根上太陽光の着工が遅れているのは、系統接続の問題などがある。東京電力パワーグリッドとの連系は、基幹系統に関してノンファーム接続になるものの、基幹系統以下の送配電線に熱容量を超える部分があり、増強工事が必要になる。また、ESRは、自家消費しきれない余剰分を自社の他施設で活用する方向で検討しているが、そのスキームを検討している段階という。

 ESRでは、物流施設への太陽光発電設備の設置を基本にしている。当初は、固定価格買取制度(FIT)による全量売電モデルだったが、買取単価の下落と発電コスト低下を背景に自家消費型に切り替えている。ただ、物流施設は、太陽光パネルの設置容量に比して需要が少なく、多くの余剰電力が発生するため、ESRの事業のなかで相対的に多くの電力を消費するデータセンターでの活用を予定している。環境価値だけを移転させるバーチャルPPA(電力購入契約)モデルも含めて現在、複数のスキームを検討している。

 また、ESRのスチュアート・ギブソン代表は、「横浜幸浦DC2」の竣工式で会見し、今後の太陽光発電事業の方向性として、余剰分のデータセンターでの利用のほか、近い将来、各物流施設に蓄電池や水素製造システムなどの大規模な蓄エネルギー設備を併設し、商用系統に依存しないオフグリッドでのマイクログリッド運用を基本にし、テナント企業に太陽光100%の電力を供給するようなシステムも検討しているという。

伝言を残す
私たちの製品に興味を持っており、詳細を知りたい場合は、ここでメッセージを残してください、できるだけ早く返信致します。