ニュース
業界ニュース

ニュース

業界ニュース

太陽光第8回入札、平均落札価格は10.82円、最低価格は10円に

太陽光第8回入札、平均落札価格は10.82円、最低価格は10円に

2021-06-23

一般社団法人・低炭素投資促進機構は6月18日、太陽光発電(250kW以上の高圧・特別高圧連系案件)を対象にした、固定価格買取制度(FIT)による第8回入札(令和3年度第1回)の結果を公表した。

太陽光発電

 札を入れた容量は募集容量を上回り、最高落札価格は上限価格を下回るなど、入札回数を増やして1回の募集容量を減らした効果が表れた。

 今回の入札は事前に上限価格を公表し、前回の11.50円/kWhから0.50円下げ、11.00円/kWhと設定していた。また、募集容量(入札量)は208MWとしていた。

 落札されたのは135件・約208MWで、最低落札価格は10.00円/kWh、最高落札価格は10.98円/kWh、加重平均落札価格は10.82円/kWhだった。最低価格は前回の10.48円/kWhから0.48円、加重平均落札価格は前回の11.20円/kWhから0.38円下がった。

 今回の入札での募集容量は208MWで、札を入れたのは185件・合計出力約248.83MWで、募集容量を上回った。その結果、落札されたのは、より低い価格を入れた札から208MWに達した135件となり、最高落札価格は、上限価格を下回る10.98円となった。その意味では、前回と違い最高落札価格が上限価格に張り付くことなく、本来の競争入札の効果が出た。

 2021年度の入札は、対象を2020年度と同様、250kW以上としたが、入札回数を2回から4回に増やすとともに入札上限価格を事前に公表した。2020年度入札の上限価格は事前非公表で、上期(第6回)12円/kWh、下期(第7回)11.5円/kWhだったが、2021年度の1回目(第8回)は11円/kWh、2回目(第9回)は10.75円/kWh、3回目(第10回)は10.50円/kWh、4回目(第11回)は10.25円/と公表した。

 加えて、募集容量を減らすことで、入札効果を高めることを狙った。2020年度は上期・下期各750MWで合計1500MWだったが、2021年度は1回の募集量を208MW、4回合計で832MWに減らした。

 今回の入札で、参加資格の審査に提出された案件は231件・329.53MWだったが、参加資格を得たのは218件・310.93MWに留まった。そのうち実際に入札に参加したのは185件・248.83MWとさらに減った。入札参加に意欲を持っていたものの、連系協議の進展遅れなど何らかの理由により、入札を見送った件数が相当数に上ることが伺える。

 今年度は、フィード・イン・プレミアム(FIP)開始を来年度に控え、250kW以上の太陽光がFITによる売電事業で認定が取得できる最後の年度になる。そのため駆け込み認定が予想される。今回、入札参加資格の審査に300MW以上が応募したことを見ると、新規開発が活発化していることが伺える。

 今回の落札結果を、規模別に見ると、2MW以上の特別高圧案件は3件(49.99MW・10.76円/kWh、26.75MW・10.90円/kWh、4.0MW・10.40円/kWh)、1MW以上2MW未満のメガソーラーが54件、250kW以上1MW未満のミドルソーラーが78件だった。前回入札では特高案件が1件もなかったことを考えると大規模案件の開発にも復調の兆しが見える。

伝言を残す
私たちの製品に興味を持っており、詳細を知りたい場合は、ここでメッセージを残してください、できるだけ早く返信致します。