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台風6・7号での事故報告、太陽光7件・水力2件、経産省が公表

台風6・7号での事故報告、太陽光7件・水力2件、経産省が公表

2023-12-08

経済産業省は12月4日、今夏日本列島に上陸した台風6号・7号に関わる電力設備の事故報告について公表した。太陽光発電所では合計7件、水力は合計2件だった。「産業構造審議会 保安・消費生活用製品安全分科会 電気設備自然災害等対策ワーキンググループ」で公表した。

太陽光発電所

太陽光は7件の事故報告があった
(出所:経済産業省)


 台風第6号は、中心気圧が930hPa、最大風速50m/sまで発達し、沖縄・九州を中心に被害をもたらした。沖縄では8月2日10時時点で最大約22万戸の停電が発生した。台風は一旦通過した後に沖縄本島に再接近し、8月6日4時時点で約3万4000戸が停電した。

 同台風の影響による電気事業法に基づく事故報告件数は、太陽光発電所と水力発電所が各1件。太陽光発電所は、鹿児島県錦江町(出力40kW)で土砂崩れにより敷地外の町道へ土砂が流出した。また、水力発電所は、鹿児島県大島郡(出力140kW)で導水路が一部破損した。

 沖縄電力管内における配電設備の被害は、支持物7本、電線約390本、碍子など約2200箇所。送電設備の被害はなかった。配電設備は10分間平均で風速40m/sの風圧荷重などを考慮しているのに対し、送電設備は最大風速60m/sと設置場所の風速を比較考慮されていることが影響したと見られる。

 台風第7号は、中心気圧975hPa、最大風速30m/sで和歌山県潮岬付近に上陸し、関西・中部を中心に被害をもたらした。関西では8月15日8時時点で最大5万7000戸、中部では8月15日12時時点で最大約4万戸の停電が発生した。

 同台風による電気事業法に基づく事故報告件数は、太陽光発電所が中部電力管内で3件、関西電力管内で1件、中国電力管内で1件、四国電力管内で1件、水力発電所が中国電力管内で1件。太陽光発電所で最も多かった被害は強風破損で、三重県伊賀市(出力49.5kW)、三重県尾鷲市(出力500kW)、三重県南御浜町(主力47.2kW)の3件。暴風雨により太陽光パネルや架台を破損したが、他物件への被害はなかった。

 また、香川県小豆島町(600kW)と香川県東かがわ市(1000kW)の2件で土砂崩れにより支持物・パワーコンディショナー(PCS)を破損した。東かがわ市では、敷地外の国道へ土砂が流出した。三重県松阪市(出力49.5kW)で豪雨の河川氾濫により水没した。このほか水力発電所は、鳥取市(出力134kW)で取水口の制水門と排砂ゲートが破損した。

 関西電力管内における配電設備の被害は、支持物が約20本、電線が約200径間。送電設備は、供給支障に至る被害はなかった。過去の上陸した台風と比べて限定的な被害にとどまったのは、最大瞬間風速が40m/s未満にとどまったこと、土砂災害が発生した状況が影響したと考えられるという。

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